issue-06

関内から鎌倉を目指し電車を乗り継いだ。藤沢行きと書かれた江ノ電に乗った。鎌倉の大仏を見た。奈良の大仏より小さく少ししょうもなかった。東大寺の大仏の名物と言えば、大仏の鼻の穴と同じサイズの穴を潜れることだが鎌倉の方は胎内拝観というのがあった、奈良はタダだが、こっちは確か20円で普通にやらなかった。鎌倉、江ノ電江ノ島、湘南は前から行きたかったし、気になっていた地の一つで、気になっていた言葉だった。ひとつの理由はアジカンの”サーフ ブンガク カマクラ"である。あの子の町に行く時には必ず岡山辺りで流しはじめる。今日も繰り返し聞いた。このアルバムのお気に入りは”藤沢ルーザー”だ。このアルバムの収録時間は31分9秒でアルバムとしては短い方だ。都市伝説的な感じで、サーフブンガクカマクラは江ノ電の走行時間と同じという説があったのを思い出したが、おそらく嘘だと思う。広瀬すず長澤まさみが出ていた映画”海街diary”のロケ地でもあった極楽寺駅もしっかり通り心がちょっと跳ねた。あの映画に出てくる”しらすトースト”が食べたかったが見つからなかったのでしらすコロッケを食べた。普通のコロッケをケチャップで食べたいな〜、というのが感想だ。鎌倉高校前から高校生が入ってきた。走る電車から見える海の景色はすごく、すごく綺麗だった。映画のワンシーンみたいだった。でも、高校生たちはブロスタを一生懸命やっていた。もったいないな〜と思ったが、毎日見てたらそれが当たり前になって、もう綺麗って思わんくなるよな〜っていうのも分かった。ブロスタ、確かミニハルクはちんぽこざむらいか、うんこぶりぶりまん。みたいなユーザーネームで一緒にやったな〜と高校生を見て思い出した。でも、あの人のユーザーネームを思い出せなかった。あの人はウッディパズルをまだしているのだろうか?あの人も毎日うんこをする人間なので、便秘で苦しんでいる人の気持ちは分からないだろうなと感じた。おれは快便だ。たしか、鎌倉高校前はゆずの夏色のPVのロケ地やったよな〜と思い出して景色を見ようとしたがすでに電車は走り出していた。

 

江ノ島で降り、海岸を目指した。10月なのに結構沢山の人が泳いでいて妙な気分になった。海のない場所で育った生粋の奈良県民なので、やはり海を見るとワクワクして入りたくなった。コンバースジーンズを履いていたが、普通に太ももまで海に浸かった。鳥羽にいったとき海入ったら一万円くれます?と、ミニハルクに言った。でも、あの人は絶対やるでしょ。と言っていた。あの時も飛び込みたかったでも、やらなかった。あの時は彼女と喧嘩中で清々しい気持ちじゃなかった。気分というのはとても大切だ。コンディションはその人の行動を左右する。

 

ビーチで遊び終えた後バーベキューをした。夏っぽいな〜と思った、まだ夏は終わっていない気がした。米が食べたかったのに、肉、野菜、焼きそばの麺しかなかった。いつもなに食べたい?の答えが米!と答える人の気持ちが少し分かった気がした。飲み放題のメニューはしょぼかった。ビールを沢山飲んで、散歩に出た。海沿いを歩くのはやはり、気持ちいい。海風がとても心地よくベンチに寝転がった。となりのベンチを見ると中国人のおっさんが寝ている。と、思ったらゼミの先生だった。そっとその場を離れ、バーベキュー場に戻り10分ほどした後ゼミの先生が真っ赤な顔して戻ってきた。大丈夫ですかと聞くと、生きてると言っていた。

 

旅行は嫌いだ。予定がタイトに入っているからだ。昔は旅行の感覚はもっと良いもので、もっと色んなところに動き回りたかった。でも今はぼーっと海を眺めてたいと感じた。いつかまたここにぼーっと海を見に行きたい。その時も”サーフブンガクカマクラ”を聞きながら江ノ電に乗ろうと思った。