issue-30

ついにAmazonから離れる日が来たようだ。楽天ポイントを約3年間で1万円分程知らぬ間に貯めていた。それを使って我が家のお姫様にクリスマスプレゼントを購入した。蛇足が何本も飛び出ることになったが。購入完了すると、スペシャルクーポンなるモノがポップアップし、おれのiPhone画面スクリーンの空中に舞い上がった。あなただけに1500円OFFクーポンを差し上げます！と。

待て待て、お前はそれを何人にもやってきて無駄にしょーもないもんを買わせようとしてきたんだろう。おれには無意味だよ。と言おうとしたがAmazonのカートを見ると楽天で購入した方が安いことに気づきすぐさまトラップカード、1500円OFFクーポン！！を発動し購入した。

やれやれと溜息が出た。

誰かのブログにはレジに並んでいる間に本当にいるモノかどうか自問自答し結論は常に不必要と答えを出す。と書いていたがオンラインショッピングに待ち時間なんてモノはない。さらに、ブランデーをこっそりガブ飲みして酔っ払っていたおれに必要なモノかどうかを見極める力なんて皆無だ。ただひたすらにポチ。ポチッ！ポチッ！とおれは高速で指を動かした。指を高速で動かすのは得意だ。昔のエレクトーンの速弾きの名残で。

今日は確かに何かが変わった日だと思う。

誰かは80マイルでHighwayを快走中、前の車が踏んで飛び散ってきた"何か"がフロントガラスに飛び込んできて割れたそうだが、おれはほぼ半年以上、駐車禁止！と文句を言われなかった大好きだった、信頼していたミニストップに赤文字で！長時間の駐車はご遠慮下さい。と書かれた紙がフロントガラスに挟まっていた。何も赤文字で書くことねーよ！と思ったがまあ仕方ない。チーズはどこに消えた？かどこにいった？かは忘れたが、そんな感じの本を読んだおれに変化なんて云うのは恐怖ではない。むしろ喜んで違う場所に止めるか電車に乗りガタンゴトンして通勤してやろうと思った。

あの人は修理代が、おれは駐車料金代がこれからかさんで行く。

おれらの親方、いや女神は常に微笑んでくれる。とまでは行かないが、絶対的におれらの灯台のような存在だ。いつでも(まーまだ半年ちょっとしか知らんけどw)道に迷いそうになったとき道を照らしてくれる。そして、いつまでもそうで在り続けて欲しいと願う。いつかはおれらが誰かの、あの人の道を照らす燈になってあげたい。

そんなことを考えながらクリスマスプレゼントをポチった。

誕生日が11月、クリスマスは12月。という前々から分かっていたことを甘く見ていた。油断大敵油淋鶏(ユダンテイテキユーリンチー)としょうもないギャグを思いついたが、スマホの明かりだけが灯った暗いおれの部屋に自分のアホな笑い声だけが悲しく響いた。来年からはしっかり調整しながらヤリクリしていこうと決心した。ここでも空かさず、ヤリクリという言葉に少し反応してしまった自分が情けなく思った。おれはもう21だ。

あの人は24だ。

と思い出すとなんだか救われる気がした。

ほんとは24時には寝るはずだったが、電話の最中"もう寝るよ〜"と言うと"もうちょっと待って"と言われ寝なかった。するとあっちの方がとっくの昔に寝てしまいおれはまた寝るタイミングを逃してしまって寝不足コース確定だ。

夢で皆んなに会えればいいなぁ。

そう願いながら、See You in My Dreamを少し小さめの音量で流す午前3時。