issue-11

昼間とは打って変わって気温の冷え込みが激しい。四季を感じられる日々が少しずつ遠のいていく様な気がした。

 

JAWSの”Driving at Night”を聞きながら通称”戦車”と呼ばれるヘビーウェイトのスケボーを見せびらかすためにアオピの家に向かった。まだ咳が出て鬱陶しかった。でも山村先生はこの薬飲んだらだいぶマシになると思うよ。といつもと同じクシャッとした笑みを浮かべそう言っていたので、マシになることをさりげなく星に願った。

 

アオピと会うのは久しぶりだった。聖心時代は毎日会っていた。毎朝ママチャリで2ケツして八木まで行った。漕ぐのはいつもおれでその当時、2ケツ界最強の漕ぎ手はダントツ一位でおれだったと思う。

 

八木を出て歩いてチャリを勝手に置いてある場所までに言う中2の時からの2人の口癖は”疲れたな”だった。毎日帰り際に聖心やめて高校受験しようと言い合った。でも、いつからか聖心で良かったなと言っていた。

 

今日も2人で疲れたなと言った。口癖が疲れたになった日以来、毎日疲れている。詳細に話すと中2の夏合宿2日目以来、身体に疲れがこびりついてる気がする。その日の朝、目覚めた時に初めて寝て消えない疲労感を覚えた。病院の帰りスタジオに昨日充電器を忘れたのでパクられないウチに取りに行くと常連の人に昨日から疲れた顔してるね、大丈夫?と言われた。そんなに不細工な顔してんのかなと思った。

 

おれとアオピは腐れ縁で親友だ。1ヶ月以上会わなかったのは留学期間以来だろう。この先もっと会わない期間が長くなって行く可能性はある。でもふとした時気軽に会える関係がグッドだ。

 

大学、教習のつまらない日々の繰り返しで俺は腐りそうだと言っていた。また筋トレ始めようかなとも言っていた。そんな事しなくてもいいと思う。たまに2人でアルスの前でタバコを吸いながら駄弁るだけで充分だ。教習のオっさんと喧嘩をしたと言っていた。おれもそのオッさんは嫌いだと思う。その後しゅうすけさん見たいにリスペクト出来る人に怒られるんはええねんけどな。と言っていた。おれもアイツも秀輔さんが好きだ。どこをリスペクトしてるの?と質問が来そうなので答えよう。3人でステーキを食べに行き、クリームスピナッチを頼んだ瞬間からおれらにはあの人が大人に見えている。

 

自分の好きな人とは”あいつといる限りおれは絶対腐らない”と思える、そんな関係でお互い居たい。

 

洋さんの誕生日ケーキはモンブランとチーズケーキの二刀流だった。両方食べれるケーキでおそらく人生で初めて1日に2種類のケーキを食べた。

 

もうすぐAM3だとAgeのHigh Way Beachを聞きながら思った。